ケースその2
ジャンプで泣きまくるアラフォー男性
これだけ長く読者をやっていると、連載作家の浮き沈みや転身なんかもひとつの楽しみとなってくる。基本的にジャンプ連載作家であるなら筆者は応援するスタンスでおり、あまり面白くないと感じた作品でも「がんばれ!」と思って読んでいる。その作家の人生全部を応援するような心持ちである。
ジャンプは読者の人気投票やコミックスの売り上げが芳しくないとすぐに打ち切りにしてしまうという、就職先としては“ど”がつくブラックなスタイルを取っているらしい。
「この漫画めちゃくちゃ好きだけど読者のボリューム層には受けがよくないだろうな」と思いハラハラして成り行きを見守り、焦って柄にもなく読者アンケートなど出すが焼け石に水で案の定打ち切りとなって残念がっていると、しばらくしてその作家が不死鳥のごとく新連載を始め、それだけでも一人快哉(かいさい)を叫んでいるくらいなのに、やがて見事人気を獲得した時などはわがことのようにうれしい。
アラフォー現役読者を続けるAさん(37歳男性)も、似たような楽しみ方をしているようである。巻末コメント(毎週目次のページに、作者が近況を報告する短い文章が載る)に欠かさず目を通しているのは当然として、作者たちのツイッターもフォローしてチェックを入れている。
「常にものすごく楽しみにしている漫画が複数あったので、やめ時がわからないまま購読が続いた。