米トランプ政権が打ち出したイスラエルとパレスチナの中東和平案を、どう受け止めればいいのだろうか。批判的な人々は、パレスチナ人に約束する内容が不十分なため、和平案は失敗に終わると警告している。まず、和平は全く実現不可能かもしれないことを認めよう。イスラエルの敵は、イスラエルがなくなることによってのみ和平は可能だと言う。それは武装闘争を通じて、あるいはパレスチナ難民の「帰還」によってユダヤ人が人口の過半数でなくなれば実現するという。しかし、和平合意が可能だと仮定すれば、実現への道筋は2つある。1つ目は、和平条件が妥当かつ公正であると、パレスチナ側に納得させること。2つ目は、いずれにせよ、手にし得る最善の合意を甘んじて受け入れるべきだと彼らに納得させることだ。
【寄稿】米の中東和平案が促す「建設的諦め」
パレスチナ側が手にし得る最善の合意を甘受するという道
有料会員限定
あなたにおすすめ