不気味なのは、今回の日産臨時株主総会でも壇上前列でほとんど言葉を発しなかったルノーのスナール会長の動きである(ちなみに唯一、発言したのは、昨年の定時株主総会後に乗ったクルマがトヨタのアルファードで、株主質問者から指摘され、陳謝した)。

 ルノーは仏のライバル、グループPSAがFCAと統合して統合効果で置いてきぼりにされようとしている。

 仏政府も絡んで、ルノー・日産・三菱自連合とのアライアンス関係はどうなるのかということで注目される。

 一方、三菱自は、三菱商事を中心にスリーダイヤグループとして日産との資本関係を株式持ち合いへと動きそうであり、経営者として未知数の内田日産新社長が覚悟だけでなくこの3社関係をどうするのか、その経営手腕が問われることになる。

(佃モビリティ総研代表・NEXT MOBILITY主筆 佃 義夫)