いまこそ買いたい中古マンション#07
Photo:PIXTA

中古マンション選びで忘れてはならないのが、修繕積立金のたまり具合のチェックだ。積立金が足りなければ工事が適切に行われなくなり、資産価値にも大きな影響を与えかねない。特集『いまこそ買いたい 中古マンション』(全11回)の第7回は、修繕積立金と長期修繕計画のチェックポイントを解説する。

「週刊ダイヤモンド」2020年2月29日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

修繕積立金は不足しがち

「修繕積立金」は、マンションの建物や設備を適切な状態に維持するため、あらかじめ想定される修繕工事に備えて積み立てていくお金だ。その金額は新築販売時に、将来の修繕工事の予定をまとめた「長期修繕計画」に基づいて算出される。

 ところが、実際には分譲当初の金額設定が低過ぎるケースが少なくない。毎月の管理費と修繕積立金の金額が高いと、それだけ売りにくくなるからだ。

 そこで多くの不動産会社は、次のような方法をよく使う。管理費については、駐車場使用料の一部を管理費会計に組み入れることで金額を抑える。修繕積立金については、将来、段階的に引き上げることを前提に分譲当初の金額を抑えるのである。

 修繕積立金を将来、段階的に引き上げる必要があることについて、売り主の不動産会社は購入者に説明しているが、多くの人はほとんど覚えていない。

 また、修繕積立金の値上げには管理組合の総会での議決が必要で、自動的にアップするわけではない。そのため何年も分譲当初の金額のまま放置され、そろそろ大規模修繕工事が必要となった頃に、積立金不足が“発覚”したりするのである。