サウジアラビアとロシアは9日、原油生産を削減することで原則的に合意した。1カ月にわたる2大産油国の対立で原油価格は急落していたが、近年にはなかった大規模な協調減産が実現することになった。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国がビデオ会議で減産を協議。 サウジは4月の生産水準から日量400万バレルを削減する。ロシアは日量200万バレルの削減で合意した。OPEC関係者はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、サウジなど石油輸出国は世界の供給量から日量2000万バレルを減らす方法を探ってきたと語った。これまでの交渉では、イラクなどは削減幅で合意に達していない。新型コロナウイルスの世界的流行を受け、石油消費量は4月に最大3000万バレル減少するとみられている。ロシアのアレクサンドル・ノバク・エネルギー相はビデオ会議で、世界で石油需要が後退し在庫が積みあがる中、OPECとロシアなどが共同歩調を取ることによってのみ結果が得られるとした。
サウジとロシア、大幅減産で合意 対立から転換
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