全47都道府県に緊急事態宣言が発令されるなど、新型コロナウイルスが猛威を振るい続ける非常事態の下で、プロスポーツが見られない状況が生まれて久しい。2月下旬から公式戦を中断しているJリーグでは、J1の全18クラブがついに活動を停止した。自宅待機中の選手たちは、どのような日々を送っているのか。ウェブ形式でメディアの取材に応じた浦和レッズのキャプテンにして33歳のベテラン、GK西川周作の言葉からJリーガーたちの今を探った。(ノンフィクションライター 藤江直人)
平時はなかなか家族と触れ合えない
Jリーガーが自宅待機中にしていること
サッカーを含めたスポーツを、日常生活の中で見られなくなって久しい。新型コロナウイルス感染が世界中で猛威を振るっている状況下で、日本においても7日に東京や大阪など大都市圏の7都府県で発令されていた緊急事態宣言が、16日夜になって47都道府県すべてへ拡大された。
他のプロスポーツに先駆けて、Jリーグは2月下旬から公式戦を中断している。再開目標が設定されては延期され続けてきた中で、今現在では来月27日までに予定されている全公式戦を延期している。Jリーグの村井満チェアマンの言葉を聞けば、再開のめどが立っていないことが分かる。
「5月の連休明けから1カ月ぐらいの時間をかけて、要は6月に再開が可能なのか、7月になるのか、8月になるのか、あるいはもっと深いところになるのか。今の段階では申し上げることができません」
再開目標が白紙に戻された今月3日を境に、Jクラブは続々と活動を停止させている。全国規模で緊急事態宣言が発出されてから一夜明けた17日の段階で、J3は16クラブ中で12が、J2は22クラブ中で19が、そしてJ1は全18クラブが選手及びスタッフを自宅待機としている。
Jリーグの黎明期から群を抜く観客動員力を誇る浦和レッズも、活動を休止して久しい。8日間のオフが空けた3日に練習を再開したが、今後が白紙になったことで5日から再び活動を停止。緊急事態宣言の対象地域に埼玉県が入ったことを受けて、19日の再始動予定が未定に改められた。