こうした背景をふまえると、今営業マンや営業に関わる人たちが今後のために取り組むべきことは、必然的に次の3つに集約されます。
(1)MAやSFAといったデジタル技術を使いこなしながら、どうすれば良質な見込み顧客を獲得できるのか、またどうすればそれらが受注に結び付くかを徹底的に思考し、知識化する
(2)顧客成功、顧客満足を引き出すものは何か。自社や自分の顧客価値(顧客から選ばれる理由)を考えて、これから先の努力の方向性を決める
(3)自社や自分のあるべき姿を言語化し、他者に伝え共感を得て仲間化し、自身が動かせる関係性(ネットワーク)を多く持つ
これらのスキルアップの土台になるのは、高いモチベーションです。これからの営業マンには、顧客満足やビジネスそのものが成就していく過程から得られる高揚感が大好きで楽しいということに加え、自分のキャリアの全部かそのほとんどをその技術習得の研鑽にかけてもよいという、強い「思い」が必要になります。
営業マンや営業組織のリーダーは、このコロナ禍による経済低迷期に、間違いなく新しいテクノロジーが定着し、営業組織や営業マンに期待することの変化が起こり、これら(1)~(3)を獲得できなければ、実際に経済が動き出したときに、自分の価値、組織の価値は、確実に劣化しているということを胆に銘じなければなりません。営業をプロ化することは、この状況下だからこそ、もう待ったなしなのです。