三菱自、日産も赤字転落
日仏3社連合は「弱者連合」に
三菱自動車工業が4月24日に2020年3月期決算を下方修正し、連結最終損益が260億円の赤字の見通しと発表したのに続き、日産自動車も28日、同期の連結最終損益が従来予想から1500億~1600億円下振れし、赤字になりそうだと発表した。
三菱自動車は、5月19日に決算発表を予定し赤字転落を受けて役員報酬の減額・返納し、10円を予定していた期末配当はゼロにする。一方の日産は、5月28日に決算発表をずらす予定で、内田新体制による一段の合理化に踏み込んだ新たな中期経営計画も同時に発表することになりそうだ。
すでに、仏ルノーの2019年通期(1~12月)連結決算の最終損益は1億4100万ユーロ(約167億円)の赤字となり、ルノーも10年ぶりの赤字に陥っている。
仏ルノーとともに国際連合を組む日産と三菱自動車が共に赤字転落するという事態は、カルロス・ゴーン元会長の主導で突き進んできた日仏自動車連合の行方に不安を投げかけるものとなる。
かつてゴーン元会長が「2000年以降の自動車再編で最も成功した国際連合」と豪語した日仏国際連合は、今や“弱者連合”に変貌してしまったようだ。