業務ストレスを高める組織の特徴
「大企業病傾向」「直接支援型マネジメント」

 また同調査では、テレワーク下での「業務ストレスの増減」と相関のある項目を調べている。これによると、「大企業病傾向」「職務の相互依存症」「直接支援型マネジメント」の3つが業務ストレスの増減に影響を与える要因であることがわかった。

「大企業病傾向」とは、ルールや制約の多さ、内向きだったり受け身だったりする仕事姿勢のことで、こうした傾向のある組織では仕事を進めるにあたって根回しが必要になる。しかし、テレワーク下では顔が見えない分、根回しなどに時間がかかって仕事のスピードが落ち、ストレスが高まると考えられる。

 また、「職務の相互依存性」とは専門性を持つチームメンバーと互いに業務の進捗が影響し合うなど関連性が高い仕事のことで、これからの時代はますますこうした内容の仕事が増える可能性がある。テレワーク下では、この連携がうまくいかない場合にストレスにつながりやすいようだ。

 3つ目の「直接支援型マネジメント」は、管理職と部下が直接接点を持って、管理職が部下にきめ細かい指示・指導やモチベーション管理をするマネジメント手法のこと。これは非対面・非集合のテレワーク環境下でも業務を前に進める支えになっているが、とても手間がかかるため管理職にとっても部下にとっても大きな負担になっている。

 そこで、こうした要因による業務ストレスを低減させる上でも重要になるのが、先ほども挙げた「自律支援型のマネジメント」だ。

「テレワーク下でのストレスを軽減するには、管理職層が部下の『仕事の意味付け』などをともに行って『自律的な職務設計』を促し、自律的に働けるよう必要な情報を提供して仕事を任せたり、部下の心の支えになろうとしたりすることが大切。こうしたマネジメントこそ、テレワーク時代のミドルマネジャーの仕事になるだろう」(藤澤氏)

 新型コロナウイルスの感染者数が減少したとはいえ、感染の不安がなくならない中では、完全に元の働き方に戻るのは難しい。ようやく浸透し始めたテレワーク下でも変わらずにチームで成果を上げるには、場当たり的ではなく、長く継続できる働き方やマネジメントの姿を模索する必要がありそうだ。