厳しいホテル・旅館の中でも
特にビジネスホテルは供給過剰

 ホテル・旅館も同じような事態に見舞われている。

 帝国データバンクによると、4月のホテル旅館の倒産件数は21件を記録し、過去最高を更新、4月までに累計44件に上り、東日本大震災が発生した直後の2011年に迫っているという。影響はWBFホテル&リゾーツ、ファーストキャビンといった中堅クラスのホテルにも及んでいる。

 ホテル・旅館の破綻の直接的な引き金はインバウンドが雲散霧消したことに加え、コロナの感染拡大による外出自粛といえる。

 ホテル業界の中でも特にビジネスホテルは供給過剰の状態にある。みずほ総合研究所の調査レポート「2020年五輪開催年のホテル需給の試算」では、ビジネスホテルは18年に前年よりも4万室近く増加し、加えていわゆる民泊などの簡易宿所も2万室以上、大幅に増加している。

 東京オリンピック・パラリンピックの開催を当て込んで、大量にビジネスホテルや簡易宿所が供給されたのだ。

 コロナ禍で、まさかインバウンドが雲散霧消するとは、だれも想像できなかったに違いない。

 こうした状況下でビジネスホテル「スーパーホテル」では業務委託契約で働いていたホテルの支配人らが、実態は契約社員と同じ雇用形態だったとして、運営会社を相手取り、地位確認と未払い残業代や慰謝料などの支払いを求める訴えを起こしている。