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 梅雨も半ばで熱中症リスクが上昇する時期だ。今夏はいつにも増して気をつけたい。

 いわゆる「新しい生活様式」では(1)身体的距離の確保、(2)マスクの着用、(3)3密(密集、密接、密閉)を避けることが求められる。

 5月26日付の「令和2年度の熱中症予防行動の留意点」(厚生労働省)では、

●屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合は、マスクを外す

●マスクを着用している場合は、強い負荷の作業や運動を避け、こまめに水分補給を心がける。人との距離をとれる場所でマスクを外し、休憩することも必要

●冷房時でも換気扇や窓を開放して換気をする必要がある。この際に室内温度が高くなるのでエアコンの温度をこまめに調整する

 などの注意喚起が行われた。ようするに十分な距離を保つことができれば、マスクを無理に着ける必要はないわけだ。

 特に、発汗機能や血流量が落ちている高齢者は、自身が熱中症に陥っていることに気がつかない。マスク着用に拘ると危険なので、「夏はマスクよりも距離、そして水分補給」を徹底してもらおう。

 また、冷房中は部屋を閉め切ってしまいたいが、今夏はそれも我慢しよう。特に人が密集している小さなオフィスでは、多少快適さを犠牲にしてでも定期的に換気を行うこと。

 同時間帯の在室人数を減らすことでも換気の回数を抑えられるので、リモートワークができる場合は、続けていきたい。

 ちなみに昨年5~9月に熱中症で救急搬送された人数は7万1000人で、半数が65歳以上の高齢者だった(総務省消防庁)。65歳未満の成人も35%と決して少なくはない。

 今年も昨年に増して暑い夏が予想されている。当然、熱中症リスクも高いが、コロナ禍の状況次第では救急搬送の受け入れが困難にならないとも限らない。

 集団行動に左右される感染予防とは違い、熱中症は自分自身で意識的に予防できる。身体的距離と手指消毒の徹底、そしてこまめな水分補給でこの夏を乗り切ろう。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)