金相場は今週1オンス=1800ドルを突破し、金融危機の後遺症にあった2011年につけた史上最高値からそう遠くない水準にある。新たな記録が待っているかもしれない。金融危機以来、金相場の動きは10年物米物価連動国債(TIPS)の値動きとほぼ似通っている。TIPSの利回りは今週、7年ぶりの低水準であるマイナス0.78%をつけた(価格は上昇)。両資産の値動きの比率はさまざまだが、その相関関係は過去10年大きく崩れていない。このことは直感的に理解できる。投機的な性質を持ち利回りを生まない資産は、安全資産から利回りが消えたも同然の局面で魅力が幾分高まる。であれば、投資家が知りたいのは、実質利回りが上がるか下がるか。つまり、景気が現在の予想をアウトパフォームしそうかアンダーパフォームしそうかということだ。
金相場、近く史上最高値を更新か
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