WHYから始めよ

 世界中でベストセラーになった『WHYから始めよ!』(日本経済新聞出版)著者のサイモン・シネックは、社会を巻き込む力を持つリーダーは、「WHAT」ではなく、「WHY」から考え始める点が共通していると述べている。

 優れた企業というのは、どんな大きなサイズになっても、まずはこの問いかけから始まる。「なぜ我々は存在するのか?」「顧客に対する我々の価値は何なのか?」

 これらを自らに突きつけ、そこを起点にあらゆる意思決定をするのである。

 下図は、同書に出てくるゴールデン・サークルの図だ。

ミッション・ビジョン・バリューの言語化は、スタートアップにとって最強の武器になる

 一番外側の円にある「WHAT」とは、企業が提供するプロダクトやサービスを指す。次いでその内側の「HOW」は、プロダクトやサービスをどのような独自の手法で提供するかを指す。そして「WHY」は、プロダクトやサービスをなぜやるのかを指している。

 サイモン・シネックは、周囲を感化できるリーダーは、必ず円の中心の「WHY」から始め、外側のHOW WHATへ向かっていくという考え方をすると述べている。

 しかし、凡庸で埋もれてしまう多くの企業はWHATから始めてしまうのだ。