「育ち」は、変えられる。「育ちの良さ」は、今からでも手に入れることができる。
そんな驚きのメッセージからはじまる『「育ちがいい人」だけが知っていること』が、30万部を超えるベストセラーとなり注目を集めています。著者は、VIPアテンダントを経てマナースクールを開校し、婚活、お受験、ビジネスなどに悩む人たちを変化させ成功へと導いてきたマナー講師の諏内えみさんです。本書には、基本的なマナーはもちろん、「育ちがいい人だけが知っている暗黙のルール」がズラリと並んでいます。見た目、ふるまい、話し方、心遣い、「こんなこと誰も教えてくれなかった!」とハッとさせられるものもたくさん!
諏内さん自身は、どこで「育ちの良さ」を身につけたのか? また、マナー講師になる前のVIPアテンダント時代に学んだことは何だったのか? 諏内さんの育ちの秘密に迫りつつ、著書にある「人生で育ちの良さほど武器になるものはない」という言葉の意味についてお聞きしました。全4回インタビューの第1回をお届けします。(取材・構成/樺山美夏、撮影/疋田千里)

レディファーストの上司とのお食事で強く感じたこと

――「自分は育ちがいいのか悪いのか?」を自己採点するつもりで、ドキドキしながら諏内さんの『「育ちがいい人」だけが知っていること』を拝読しました。

諏内えみ(以下、諏内)ありがとうございます(笑)。

――「必ず『お』をつけたい4つの言葉」など、いい年をしてつかっていなかった言葉も多く恥ずかしくなりました。諏内さんは、やはり生まれ育ったご家庭で、マナーや所作を身につけられたのでしょうか?

諏内 そうですね。両親はそれほど厳しくありませんでしたが、祖母はマナーにうるさく、一緒に食事をする際はいろいろと教えてくれました。「えみさん、ナイフとフォークはこう使うのよ」、「お料理はこうしていただくものよ」と。祖父は海軍で英国式マナーを心得、また頻繁にヨーロッパへ行っておりましたため、お祝いごとで家族一緒にホテルで食事をするときには、祖父や祖母のテーブルマナーを見て学んだことも多かったように思います。

その後、新卒で入ったのが丸の内の損害保険会社の海外部でしたので、海外駐在から戻った上司や、海外出張へ頻繁に行き来している先輩に囲まれておりました。

今でも忘れられないのは20代前半の頃、ロンドン駐在経験が長い部長と、銀座の老舗フレンチ「エスコフィエ」でお食事したときのこと。レストランの入り口でコートを預かってもらうところから、お料理のオーダーをするときもすべてが完璧なレディファースト。「こちらのご婦人からお願いします」とさり気なく促してくださるんです。素敵だと思いません?(笑)。

――素敵ですね! 諏内さんも、そんな時は緊張されたりするのでしょうか?

そうですね。マナーをわきまえている人は、どこにいても堂々として品格があって、本当の意味での大人なんだなと感じました。その洗練されたふるまいに感動したのと同時に、若い私をひとりのレディとして扱って下さる部長に、「この部長に恥をかかせてはいけない」「同席者としてふさわしい振る舞いをしなくては」と、凛とした女性でいようと感じたことを覚えています。

マナーやふるまいに自信があれば、どんな場所でも、どなたとご一緒でも、オドオドせずにお食事と会話が愉しめます。洗練された大人になるためには、マナーの知識が必要不可欠ですね。

諏内えみ(すない・えみ)
「マナースクールライビウム」「親子・お受験作法教室ライビウム」代表
皇室や政財界をはじめとするVIPのアテンダント指導などを経て、「ライビウム」を設立。豊富な経験に基づき、本物のふるまいや上質なマナーの指導を行う。「美しい立ち居ふるまい」「会話術」「和・洋のテーブルマナー」など人気講座多数。なかでも、難関幼稚園、名門小学校の第一志望合格率95%の「親子・お受験作法教室」は、お行儀を覚えるだけではなく、「にじみ出る育ちの良さと、品」が身につくと話題に。近年は、マナー以前の気遣いレベルを上げる独自の指導で、多くの男女を成婚に導く「婚活カウンセリング」も人気。一部上場企業トップ陣や政治家へのマスコミ対応トレーニングや、映画・ドラマで女優へのエレガント所作指導も行う。自身もテレビ・ラジオ・雑誌等で、幅広く活躍中。