しばらく時間はかかったものの、巣ごもりする働き手は良質なサウンドにお金を払う価値があると気づいたようだ。高級ワイヤレススピーカーを手掛ける米ソノスが18日発表した7-9月期の好決算は少なくともそのことを示した。同社の売上高は2四半期連続で減少していたが、7-9月期(第4四半期、10月3日まで)は3億3980万ドルと前年比約16%の増収となり、市場予想を14%上回った。ファクトセットによると、2018年の株式上場後、最も大幅に予想を上回ったことになる。また今年度は11%の増収見通しだとしたが、これも予想以上だった。これを受け、ソノス株は19日正午までに「音速の壁」を破る30%高となった。1日の株価上昇率としては過去最高となる水準で、もしソノス株が決算発表前にS&P500種株価指数をアンダーパフォームしており、追い付く必要があったという事実を知らなければ、若干のバブルにすら見えただろう。19日に急騰したとはいえ、ソノスの株価売上高倍率(PSR)――景気に敏感な消費者ハードウエア市場でよく使われる株価水準の指標――はまだ2倍に届かない。
米ソノス、巣ごもり世帯に響くサウンド奏でる
高級スピーカーメーカー、売上高反転でさらなる成長へ
有料会員限定
あなたにおすすめ