米アイダホ州ボイシ近郊のセント・ルークス・ヘルスシステムの病院で夜勤をする医師のミケーラ・シュルトさんは、重篤な新型コロナウイルス感染患者の治療を担当している。同州ではこれまでで最も深刻な感染状況にあり、州内の病院は数百人の重症患者で満床になっている。シュルトさんは他の多くの医療従事者と同じく、最近の感染者数の急増に対応する上でもう1つ難題に直面している。コミュニティーの多くの住民がコロナは医療機関やニュース報道が示唆するほど深刻なものではないと考えており、中にはコロナは存在しないと言う人さえいることだ。シュルトさんは、仕事帰りに立ち寄ったスーパーマーケットのレジの列や家族の友人など病院以外の場所で、コロナはでっち上げと言ったり、医療従事者は深刻さを誇張していると話したりするのを耳にしているという。現場で働く多くの医療従事者は、コロナ治療による容赦ない肉体的・精神的ストレスに加え、そうしたコロナに対する懐疑論が彼らを消耗させ、治療の提供をさらに難しくしていると話す。
根強い「コロナ否定論」 医療スタッフ一段と疲弊
医師や看護師は治療への支障を懸念
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