総予測#24
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損害保険業界にとっての20年は、コロナ禍の影響は軽微だったものの、存在意義が問われた1年でもあった。21年は各社とも明るい展望を描く。その鍵はここ数年買収してきた海外子会社にあるようだ。特集『総予測2021』(全79回)の#24では、損害保険業界の21年を予測する。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

「週刊ダイヤモンド」2020年12月26日・2021年1月2日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は原則、雑誌掲載時のもの。

新型コロナで問われた
損保の存在意義

 損害保険業界にとっての2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大によって存在意義が問われた一方、業績には追い風が吹いた年となった。

 コロナ禍で本格的な外出自粛が広がった3月以降、外食や小売り、旅行業界は苦境に陥り、休業を余儀なくされた店舗が続出。また、コンサートなどの興行も次々と中止され、4月の緊急事態宣言へとつながっていった。

 本来であれば、こうした“有事”のときこそ、損保会社が活躍する場面だ。予期せぬ災害や事故による損失を補償するのが、損保の役割だからだ。

 ところが、損保各社の存在感はほとんど感じられなかった。一体どういうことか。