24時間問題で改革の旗を振り
加盟店には好評だったが…

 もともとファミマは、サークルKサンクスやam/pmなどさらに業績の悪い他チェーンと統合して現在の規模となった経緯がある。澤田社長の就任後は不採算店舗の閉店や調達網の合理化に追われ、SEJに肉薄するには時間も実力も大きく不足していた。澤田社長はファミマ入り後、表向きの発言とは裏腹に「こんなはずではなかった」とこぼしていたという。

 そうした中、コンビニ業界では19年2月、大阪府東大阪市のセブンのオーナーが24時間営業を自主的に取りやめると宣言。加盟店の過重な負担やコンビニ本部との不平等な契約関係が社会的に注目を集め、批判を浴びた。事態はそれだけにとどまらず、経済産業省が有識者会議を設置して改善を求めるとともに、公正取引委員会が各社の加盟店向けに実態調査を行い、昨年9月にその結果を公表するに至った。

 人口が減少する中、同じチェーンの店舗間で顧客や従業員を取り合う過剰出店のケースもあり、SEJともどもビジネスモデルの見直しは不可欠となった。

 にもかかわらず改善を渋り続けたSEJに対し、ファミマの澤田社長は19年、24時間営業の大胆な見直しを掲げるなど、大手の中でも改革の旗を大きく振った。そのため本部に批判的な加盟店オーナーからも好意的な声が上がっていたが、業績面ではSEJに迫れなかった。

 昨年11月、そんなファミマに対して親会社だった伊藤忠は株式の大半を取得し、非上場化。機械や金属、繊維など伊藤忠における事業別の七つの社内カンパニーを横串で連携するために設置した「第8カンパニー」でファミマを所管し、店舗を訪れる消費者の膨大なデータを生かして、食品の原料供給だけでなくITや金融分野との連携を目指す。