「40歳までに資産100億円を築き、財団を設立して地元を活性化することが夢」という野村證券出身の元証券ウーマンで、31歳で7億5000万円の総資産を達成した、不動産投資家の八木エミリー氏。特集『資産1億円の作り方』(全19回)の#16では、八木氏に失敗しない物件選びの極意を聞いた。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)
コロナ禍で企業が
不動産投資に進出
――個人の不動産投資家を取り巻く環境に変化はありますか?
最近は一時期に比べるとかなり難しくなってきています。特に新規参入の人にとっては厳しいなというイメージですね。理由としては、銀行融資が渋くなっていることが一つ。そして、コロナ禍で経済が厳しいという声がある一方で逆に潤っている企業もかなりあり、そうした企業が不動産を買いに走っているという状況があります。
――企業が買っているのはオフィスではなく……。
そうですね。オフィスビルだけではないです。アパートはさすがにあまりないですが、一棟マンションなどを買い求める企業は割と増えている印象です。
――そうした企業と個人投資家がバッティングしているのですか?
はい。ただし個人投資家といってもメガ大家さんです。1億~2億円出して一棟買えるよっていう。私はちょうどその層なので、結構、企業とバッティングしますね。
――これから始めたいという人が買える物件は残されていますか?
あるとは思います。エリアを自分で絞り、自分の足を使って探すという人であれば、今でも買うことができるでしょう。もちろん、東京都内は厳しいのですが。そもそも高過ぎて買えないのと、あとはそもそも出物がない。ですので、埼玉、千葉、神奈川でまだ買える水準の物件を探すイメージですね。東京23区でも、区分マンションであれば可能性はあると思いますが、土地が付くと買えない。
それに、今から始めるのであれば、最初は中古の区分マンションぐらいからの方がいいでしょう。それもファミリー向け。値下がりしにくいので。もしくは、時間がある人であれば、築古の一戸建て、いわゆるボロ戸建てを買ってDIYして再生でもいいですが、今はバブルみたいになっているので。やはり中古の区分でしょうね。
――物件探しが難しくなる中、探し方のこつを教えてください。