高利回り商品#11Photo:fotoVoyager/gettyimages

高利回り物件を求めて、不動産業者に足しげく通うことは否定しない。だが、夢を追いかけてばかりでは、いつまでたっても投資を始められない。条件が良くて、10%近い利回りの物件など市場には出回っていないからだ。特集『高利回り商品 総点検』(全12回)の♯11では、マンション投資に絞って、特に初心者が気を付けるべきポイントを解説する(税理士 松木昭和)。

条件が良くて利回りが低い物件、
条件が悪くて高利回り、あなたが選ぶのは?

 コロナ禍の中でも不動産の市況は大きく落ち込んではいません。株式などに比べて安定的に運用ができ、時間と共に収益が上がる不動産の人気は根強いものがあります。

 今回は、不動産の投資の中で「都心のマンション投資」について話をしたいと思います。皆さんは、次の投資パターンの中でどれを選択しますか?

 1.新築や築浅で素晴らしいけれども、利回りが低いマンション
 2.古くて汚いけれども、利回りが抜群なマンション
 3.新築や築浅の素晴らしい物件で、かつ利回りが抜群なマンション
 4.古くて汚いし、利回りが低いマンション

 3が一番いいのは誰でもが分かりますが、そんな物件はどこにもありません。4だけは選択したくありませんが、セミプロみたいな方がこのような物件に引っ掛かり、にっちもさっちもいかなくなってしまうようなことは時たま見受けられます。

 普通に考えれば、1か2が選択肢となります。あなたの収入や不動産投資の経験によっても、答えは変わります。都心のマンション投資に絞って、特に初心者が気を付けるべきポイントを解説しましょう。