コロナ禍の前に行われた20年卒の採用。果たして主要企業はどの大学から学生を採用したのだろうか。総合商社、コンサル、金融、メーカー、流通、運輸、情報通信など主要12業種の58の企業別2020年採用大学ランキングを作成した。第2弾は3メガバンクと2大証券の採用大学ランキングをお届けする。
就活生の親世代(バブル世代)の頃、採用を積極的に行っていたのが金融業界だった。銀行、証券は内定を出した学生が他社に流れないように、バスをチャーターして富士五湖方面に連れ出すなどのいわゆる“拘束”が行われていた。
しかし時代は大きく変わる。1990年代前半にバブル経済が崩壊し、膨大な不良債権を抱えた金融業界では大再編が起こったのだ。主要な都市銀行は3つのメガバンクに収斂され、証券では大手の一角だった山一證券が自主廃業した。
かつては大量採用していた金融業界だが、直近では、金融とテクノロジーを融合させたフィンテック、AIの導入、RPA(事務作業の自動化)などによる業務効率化が進んでおり、店舗を統廃合して人員の再配置を進めている。その結果、3メガバンク全体では21年卒の新卒採用を前年比で15%抑制している。
19年は、三菱UFJ銀行の採用大学ランキング1位は早稲田大学、2位が慶應義塾大学で、三井住友銀行とみずほFGは1位・2位が慶應・早稲田の順だった。一方、証券は大和証券グループが1位早稲田、2位慶應の順で、野村證券は1位慶應、2位は関西学院大学だった。
果たして20年のランキングの顔触れはどうなったのだろうか。