夫婦写真はイメージです Photo:PIXTA

Double Income(夫婦2人の収入)、No Kids(子どもがいない)の頭文字を取った言葉「DINKs(ディンクス)」。子どもを作らない選択をした共働きの夫婦のこと。しかし、一口にDINKsといっても、その選択をした理由は夫婦それぞれであるし、どのような生活を送っているかも夫婦によって違う。令和のDINKsのスタイルを探る。今回はシリーズ11回目。(フリーライター ふくだりょうこ)

子どもを産むのは当たり前だと思っていた

「いま振り返ってみたら、『子どもが欲しい』と強く思ったことは一回もありませんでした」

 今回お話を聞いたのはヒトミさん(仮名)、42歳。フリーのエディターだ。ひとつ年上の夫・マコトさんとは2010年に結婚し、今年で11年目になる。現在は夫婦ふたりで落ち着いた生活を送っているが、その形になるまでにヒトミさんには紆余曲折(うよきょくせつ)があった。

「結婚したのが30代になってからだったので、独身期間が少し長かった分、周りのケーススタディーも多く見られました。たまたまなのか、私の目に入った既婚女性はみんな『結婚したら子どもが欲しいと思っていた』って言うんですね。だから、結婚したら子どもを産むのは当たり前、と無意識のうちに思い込んでいました」