このコロナ禍では、成長を目指すだけではなく、ムダを省き、筋肉質な経営を目指さなければいけません。リモート経理を導入できれば、「コスト・働く時間」を劇的に少なくすることができます。経費精算のためにわざわざ出社していては、時間とお金をドブに捨てているようなもの。そもそも経理とは「経営管理」の略称。「営業」が会社の攻めを司る剣なら、「経理」は守りを固める盾です。右肩上がりの時代はどこの会社も営業重視でしたが、コロナ禍では経理がいっそう重要になりました。
本連載は、「リモート経理を導入するためのノウハウ」を紹介するものです。著者は「会計とITの融合」を得意とする税理士、井ノ上陽一氏。『リモート経理完全マニュアル 小さな会社にお金を残す87のノウハウ』を出版し、「いつでも・どこでも・誰でも」安心に経理業務ができるメソッドをあますところなく伝えています。
コロナ禍の税務調査はどうなる?
コロナ禍において税務調査はどうなるのでしょうか。
税務調査とは、税務署職員が実際に会社を訪問し、請求書等の証拠や会計データ、実際には総勘定元帳という書類をチェックするものです。
しかし、リモート経理をしっかり進め、データを整理しておけば、税務調査も怖くありません。
紙の経理では、整理も十分できませんし、時間に追われてミスしがち。それが税務調査での指摘にもつながりがちです。
対面や訪問が新型コロナウイルス感染につながる可能性があることから、税務調査はより歓迎されないでしょう。
原則として会社内で行うため、スペースが限られ、密集密閉となる可能性も高いです。
2020年10月から再開!
新型コロナウイルス後の税務調査は一時休止状態でしたが、2020年10月から再開しております。地域によって差はありますが、日数や人数を最小限にするといった対策がとられています。