米バージニア州の高校教師、ライアン・ティブンズさん(37)は3月から対面式の授業が再開されると知り、あるミッションに着手した。この1年間の在宅勤務で身についた昼寝の習慣をこれからも続けたいと思ったのだ。ティブンズさんは折り畳みベッドをオンラインで購入し、校舎の奥の小部屋に設置した。今では週に3日以上、30分間の昼休みにそこで12分ほど仮眠を取っている。学校管理者の許可を得たとはいえ、「まだ落ち着かない気分だ。誰かがふと入ってきてこの状況を理解できず、『学校の奥にホームレスが住み着いている』と言い出すのではないかと」と彼は話す。だがティブンズさんは幸運なほうだ。今後数カ月以内にオフィスに戻る人の多くは、在宅勤務の密かな特権の一つである日常的な昼寝を奪われる事態に直面する。新型コロナウイルスの流行前はあまり寝なかったと話す人も、この1年ですっかり習慣が身についた。仕事と生活のバランスを四六時中取り、仕事が際限なく続くことや、ズーム疲れ、不眠症などでくたくたなうえ、リモートなら短い仮眠が取りやすいという単純な事実も味方した。
オフィス再開で昼寝とお別れ? 在宅で効果実感も
「昼寝は在宅勤務の大きなメリットの一つだ」
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