米フェイスブックは特定の求人広告の表示で、男女に大きな差をつけていることが研究で明らかになった。アルゴリズムのバイアス(偏見)をなくす同社の取り組みの進展にも疑問が投げかけられそうだ。研究は南カリフォルニア大学の研究者が主導。男性か女性かどちらかの割合が高い職種や業界の場合、求人の表示はユーザーの性別を反映する傾向があるという。昨年末に実施した実験では、宅配ピザチェーン大手ドミノ・ピザの配達ドライバーを募集する広告は圧倒的に男性に表示され、食品宅配インスタカートの購入・配達担当者の募集広告は女性に表示される傾向があった。研究によると、こうした男女差は高スキルの求人広告でもみられた。動画配信大手ネットフリックスの技術職を募集する広告と画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディアの求人広告を比べた場合、フェイスブックのアルゴリズムは女性に対して前者を表示する傾向にあった。ネットフリックスはテクノロジー業界の中では比較的女性の従業員が占める割合が高く、エヌビディアは男性の割合が高い。