重要なのは、帳票には表れていない「機会損失」が
どれだけ現場で起きているか

 社内にあるMDデータを、今とは切り口を変えて見るだけでも、気が付いていなかった多くの売上の拡大機会を見出すことができます。

 商品の販売をしていると、売れたか、売れなかったかばかりが論点になり、商品をしかけたものの「外して」しまい、製造あるいは仕入れてしまった在庫を抱えることがあります。

 在庫が残ると管理帳票にも在庫の回転日数の悪化がそのまま表示され、上長からもわかりやすいために、大目玉を食らうもとになります。

 しかしながら、本当に重要なのは、手元の帳票には表れていない「機会損失」がどれだけビジネスの現場で起きているかです。

「機会損失」は帳票に記載されている数字のままでは判別しにくく、マネジャーも気が付かないことがあります。

 当の仕入れ担当も本当はそこに売り上げを上げるチャンスが隠れていることに薄々気が付いているものの、万が一、読みが外れて在庫を残した時に怒られることを考えて、あえて黙っていることもあります。