コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、トヨタ自動車やホンダなど自動車業界の主要企業5社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
トヨタ、スズキが10%超の増収
自動車業界の現在地は?
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は、以下の自動車業界の5社。対象期間は21年1~3月の直近四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・トヨタ自動車
増収率:11.5%(四半期の営業収益7兆6893億円)
・ホンダ
増収率:4.8%(四半期の売上収益3兆6238億円)
・日産自動車
増収率:7.3%(四半期の売上高2兆5451億円)
・スズキ
増収率:16.3%(四半期の売上高1兆27億円)
・SUBARU
増収率:マイナス12.1%(四半期の売上収益7554億円)
次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。