5月1カ月で33%下落
テスラの“方針撤回”引き金に
昨年から高騰を続けてきた暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格が、足元でにわかに調整色を強めている。
5月19日には一時、前日比30%(ドル表示)もの急落を見せた。5月1カ月間の下落率は33%で、2018年3月以来3年2カ月ぶりの大きさだ。
下落の引き金になったのは、米電気自動車(EV)メーカーのテスラが、代金としてビットコインを受け入れる方針を撤回したことだが、経済再開による“コロナ相場”の終焉や、ほかにもコロナ後、逆風となる構造的な問題がめじろ押しだ。
今年2月にビットコイン相場を大きく押し上げるきっかけとなったのは、米テスラが、総額15億ドルのビットコインへの投資を公表し、また、ビットコインを同社のEVの代金としても受け入れる予定があるとしたことだった。