中国当局による締め付けの動きが国内の社債市場を大きく揺るがし、世界の市場に余波が広がっている。その媒介役となっているのが、中国の証券を近年積み増してきた欧米の資産運用大手だ。新興国を専門とする投資家はかねてからこうした衝撃にさらされてきた。だが中国の債券は今や、世界で広く保有されるようになっており、価格変動はパシフィック・インベストメント・マネジメント(ピムコ)やブラックロックといった途上国を専門としていない会社が運用する債券ファンドにも影響を与えている。中国社債の保有が多い世界の債券ファンドは、5日までの1カ月間の運用成績が、それぞれのベンチマークをアンダーパフォームした。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が調査会社モーニングスターのデータを分析した。背景には、中国当局による規制強化や政策シフトを嫌気して民間教育サービス、テクノロジー、不動産会社の株式・社債が売り込まれたことがある。
中国社債市場の荒波、世界の債券ファンドに波及
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