内定承諾をしにくい状態にある学生に対して…
面接のオンライン化が内定承諾率に与える影響と、採用担当者の対策方法を教えてください。
伊達 内定承諾率は低くなる可能性があります。これはオンライン化以外の要因も絡んでくることなので一概には言えませんが、スムーズに承諾を得ることはオンライン化すると難しくなると言われています。候補者が企業を選ぶ際に重視することは、不確実性の少なさです。不確実性とは、必要な情報が得られていない状態のことを指します。要は、企業の情報を十分に得られていないと、意思決定がしにくいのです。ここでいう情報とは、客観的な情報だけでなく、自分が入社したらどういう環境で働くのかといったイメージなども含みます。
対面の採用であっても、企業の不確実性は大きな課題ですが、オンラインになることで問題はいっそう大きくなっています。「入社後、どうなってしまうのだろうか?」「本当にこの会社を選んで大丈夫だろうか?」という不安から、学生は内定承諾がしにくい状態になっているのです。
それに対して企業ができることは、候補者1人当たりの情報の量を増やすことです。解決のための方法がいくつかありますが、ここでは2つ紹介します。1つ目の方法としては、接している学生や中途採用候補者の数を絞ることです。接触人数を減らすことで、1人当たりにさけるコミュニケーションの量を増やすことができます。
2つ目は、一方的な情報の発信だけではなく、双方向で情報をやりとりするような機会を設けていくことです。そうすることで、相手が望んでいる情報を提供していくことができます。