いま、企業に高く評価され、望まれる人材像は…

 企業が“派遣”を導入する際のメリットとしては、派遣スタッフと派遣元企業(「ZIP WORK」ではリクルートスタッフィング)が雇用契約を結ぶため、自社で採用プロセスを経ての直接雇用ではないという点、さらに、労働時間の確認を除き、労務管理や保険、給与に関する事務も派遣元企業に任せられる点などがある。そのうえで、ZIP WORKERであれば人材のスキルが担保されているため、派遣先企業から見れば大きなメリットがあるようだ。

路川 派遣登録をしていただく際、「ZIP WORK」専用の応募ページはありますが、高いハードルを設けてZIP WORKERを募集するという形はとっておりません。私たちが目指しているのは、派遣スタッフと派遣先企業との間にミスマッチが起きないよう、高い精度でマッチングすることです。申告いただいたこれまでの経歴やスキルを確認し、場合によってはこれまでに手がけてきた成果物などを見せていただいたり、直接お話ししたりするうえで、派遣先企業が募集しているポジションに最も適したスキルをお持ちの方を選抜します。

 現在、「ZIP WORK」を導入している企業約200社に対して、ZIP WORKERはおよそ1200名。1名のみを採用する予定だった企業が、派遣された人材を高く評価し、人数を増やしていくなど、1社に数名のZIP WORKERが在籍することも増えているという。

路川 グローバルビジネスの知見があり、プログラミング、データ処理のスキルも兼ね備えたフルタイム勤務の人材を希望されていたA社は、「時短勤務の方は総じて目的意識が高く、残業をしなくても確実に成果を上げてくれるという印象があります。自然とタイムマネジメント意識が高くなるのかもしれません」とZIP WORKERを評価し、「仕事をするうえで、時間や場所は制約にならないことを証明していきたい」と語ってくださいました。フルタイム勤務で即戦力として人事の仕事ができる人材を探していたB社は、新任が見つからないまま前任者が退職してしまうという事態のなかでZIP WORKERを導入されました。「引き継ぎもできないなかでスタートしたのですが、自律自走しながら業務を進めてくれるので助かっています。正社員にこだわるよりも、時短勤務でもスキルを持った人に働いてもらうほうが、業務が円滑に回ることを痛感しました」と、いまではすっかり安心されています。数名のZIP WORKERを受け入れているC社からは「優秀な方が多くて、ほぼ、即戦力としてご活躍いただいている方もいらっしゃいます。コロナウイルスの影響でお子さんの保育園が休園になった方もいましたが、順調に業務を遂行していただいています。業務効率化の工夫を提案してくださった方もいて、現場の活性化にもつながっています」という声が届いています。