関西の中堅私立大学グループ、産近甲龍を六つの独自指標と取材で徹底比較!近畿大学が頭一つ抜きんでている印象が強いが、その実態は?特集『MARCH・関関同立に下克上なるか!?日東駒専&産近甲龍』(全19回)の#14では、研究力やグローバル度などで序列を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)
就職力と研究力に強みあり!
京都産業大学
1965年に産声を上げた京都産業大学は、「産近甲龍」で最も新しい大学だ。京都市北区の山奥にある神山キャンパスは立地こそ劣後するが、学生数1万4000人に及ぶ総合大学では珍しく、全10学部がワンキャンパスに集約されていることが利点だ。
難易度は、かつて「関関同立」ならぬ「関関同産」と一部で呼ばれたほど同じ京都の難関私立大学の立命館大学を追い上げたものの、現在は産近甲龍では最も入りやすい。しかし、その難易度を鑑みると、“お買い得”といえるのが、就職力と研究力だろう。
まず就職からいえば、「主要400社就職率」は2位。特筆すべきは個々の学生への手厚い就職支援だ。2002年に他大学に先駆けて独自のインターンシップを始めており、学生比率では全国トップクラスの約60人もの就活専門スタッフを抱えている。
「企業と学生のベストマッチングを最重視している」と京産大。その証拠に、就職・転職サイトを運営するOpenWork(旧Vorkers)が行った、入社後の満足度の高い卒業生が多い大学を調べた「本当に良い就職をしている大学ランキング」(18年)で、京産大は西日本の私立大学で同志社大学(7位)に次ぐ20位と、関西学院大学(22位)さえ上回っている。
そして、意外と一般に知られていないのが研究力だ。次ページでは、京産大が「早慶近」ならぬ「早慶産」と胸を張る、その根拠を明かそう。
もちろん他の近畿大学、甲南大学、龍谷大学も研究力やグローバル度など同じ六つの指標で徹底評価し、序列を鮮明にした。