米国や欧州がインフレ高進に苦慮するなか、日本は逆に、消費者物価をほぼ横ばいに保つ方法を示している。何十年も超低水準の物価動向が続いたため、日本の買い物客は値上げに抵抗感があり、企業の側がそれを試すこともめったにない。企業は現金を内部にため込み、投資には消極的だ。硬直した雇用市場では、労働者が気軽に成長企業に転職し、収入を増やすことができない。