脳機能の活性化には「クルミ」
おつまみなどに取り入れて

 ナッツの主成分は脂質で、その多くは体に良いとされている不飽和脂肪酸です。その中でもクルミは、「α―リノレン酸」という脳機能を活性化する油が豊富に含まれています。

 α―リノレン酸は、脳の発達に必要な栄養素を供給し、認知機能を向上させる働きがあります。アメリカの研究では、くるみを日頃から多く食べている人は、認知テストのスコアが高かったという結果が出ました。

 また、抗酸化物質や抗炎症物質も含まれており、酸化ストレスによる細胞死を防ぐ効果もあります。

 厚生労働省の「日本食事摂取基準(2020年版)」では、n-3系脂肪酸の摂取量の目標値を決めており、1日あたり(18~29歳)男性が約2.0g、女性約1.6g以上としています。クルミに置き換えると7粒程度。小腹がすいたときやお酒のおつまみ、サラダにトッピングして食べるのがおすすめです。

記憶力と幸福感が向上?
抗酸化作用がある「ブルーベリー」

 ブルーベリーには、抗酸化作用や抗炎症作用がある「アントシアニン」が含まれています。アントシアニンには、脳のシグナル伝達を増やす、認知機能がアップするなどさまざまな効果があります。65歳以上の被験者にブルーベリージュースを12週間飲んでもらったところ、記憶力と幸福感が向上し、認知機能テストのスコアが高くなったという結果が出ています。(「American Chemical Society」が行った研究

 また、ブルーベリーには食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境が改善できます。脳機能活性化を狙いたいなら、1日500~1000mgのアントシアニンを取ればOK。ブルーベリーに換算すると、約60~120gです。ブルーベリーは冷凍すると抗酸化作用が向上するためスーパーやコンビニで買える冷凍ブルーベリーを食べるとよいでしょう(参照)。

 乳酸菌が豊富で腸内環境を整えてくれるヨーグルトにトッピングするのが、おすすめです。ブルーベリーの認知機能向上とヨーグルトの整腸作用、ダブルの効果で脳の活性化が期待できます。