脳の神経を保護する「トマト」
オリーブオイルと一緒に取ろう

 真っ赤なトマトには、赤い色素成分である「リコピン」が含まれています。リコピンをはじめβ‐カロテンやビタミンC・Eなど強い抗酸化物質が豊富で、脳の神経を保護する働きがあります。また、トマトのうま味成分であるグルタミン酸は脳に多く存在していて、神経の伝達に関わっています。

 リコピンはオリーブオイルと同時に摂取すると吸収率がアップ。また、ニンニクやタマネギと一緒に加熱するとさらに効果が高まります。

 そのため、ニンニクとタマネギ、オリーブオイルを使ったトマトソースがおすすめです。リコピンは油に溶けやすく熱に強いため、加熱しても栄養素が失われません。生で食べる場合もドレッシングやオリーブオイルなどの油と一緒に取るようにしましょう。

 なお、リコピンの含有量は完熟するにつれ増加します。トマトを選ぶときは完熟した真っ赤なものを選ぶといいでしょう。

注意力や集中力を高める「高カカオチョコレート」
仕事の合間に食べて神経の柔軟性アップ

 チョコレートに含まれるカカオポリフェノールは、注意力や集中力を高めるのに効果的です。また、チョコレートに含まれる必須アミノ酸の「トリプトファン」は幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌を活性化し、カカオに含まれるエピカテキンは認知機能低下の原因物質の蓄積を防ぐ効果があります。ロマリンダ大学の研究によると、48gのダークチョコレート(カカオ70%)を食べ、30分後と120分後に脳波を測ったところ、脳の活動が活発になり、神経の柔軟性が上がりました。
 
 チョコレートは、カカオポリフェノールを多く含むカカオ70%以上の高カカオチョコレートを選びましょう。ミルクチョコレートやホワイトチョコレートにはポリフェノールがほとんど入っていません。仕事で疲れたときのおやつに高カカオチョコレートを食べるのがおすすめです。

 脳機能の活性化には「1日8時間以上の睡眠」「有酸素運動」「ストレスをためない」などさまざまな方法があります。しかし、すべてを取り入れるのは難しいでしょう。まずは、今からでも簡単に始められる食事から改善するのがおすすめです。脳に良い食べ物「ブレインフード」を取り入れ、集中して効率よく仕事を終わらせましょう。