シニアがイキイキと働くには?

――シニア活用について伺いたいのですが、横川さんは76歳で「高倉町珈琲」を起業しました。それはどういうことが背景にあったのですか。

横川 一言で言えば、自分にとって最高のレストランがまだ完成していないということでしょうか。外食というのは、安心・安全で家庭ではできない料理、居心地のいいサービスと空間、それがすべてそろって、お客様に喜んでもらえるのです。すかいらーくでは理想は実現できなかったわけですが、詳細はここではやめておきましょう。

 シニアについていえば、70歳で元気な人もいれば、そうでない人もいる。一律定年という考え方自体がおかしいのです。高倉町珈琲ではシニアの方もイキイキと働いています。イキイキ働いていると、若々しくいられるものです。

 シニアだから働けないなどと決めつけるのは愚策です。元気で8時間バリバリ働きたいという人もいれば、無理がない範囲で働きたいという人もいます。人手不足のなか、シニアの戦力は貴重です。不慣れなスタッフのサポートをしたり、店長のフォローをしてくれたりなど、専門性を発揮してくれている人もいます。

 大事なのは、シニアが働きやすい環境をつくることです。高倉町珈琲では、自分の体力にあわせて、1日2時間とか週に1日などと、働き方を選べるような勤務体系にしています。