ここでは、充実した週末にするためのヒントを6つ挙げてみよう。

 1つ目は、「深く掘り下げる」。過去に取り組んでいたことに再チャレンジしてみるのもいいだろう。ある人は、夫婦で土曜の朝にピアノのレッスンに通うことにしたという。

 2つ目は、「午前中を有効に使う」。週末の午前中は、夢の実現に向けての活動にぴったりの時間だ。いつかフルマラソンを走りたいと思っている人は、週末の朝なら、家族の予定を犠牲にすることなくたっぷり練習できる。

 3つ目は、「伝統を作る」。パンケーキを焼くなど、家族みんなが参加する儀式を作れば、習慣はやがて思い出になり、家族の幸福度を高めてくれる。

 4つ目は、「何もしない時間を予定に入れる」。午後1時から3時は昼寝をするなど、何もしない時間を予定に組み込む。

 5つ目は、「知らない場所を探検する」。いつもと違う場所を走ったり歩いたりすると、発見があるかもしれない。

 6つ目は、「日曜の夜に楽しいことをする」。これは最も大事なトピックだ。日曜の夜は憂鬱な気分になりがちだからこそ、楽しいことを計画するとよい。

◆朝の時間が人生を変える
◇朝の習慣を変えた事例

 著者が時間の使い方を指導する際は、まず1週間の時間の使い方をすべて記録してもらう。そして次に、スケジュールのうち「気に入っているところ」「もっと時間を増やしたい活動」「減らしたり、なくしたりしたい活動」を話し合う。

 専業主婦のジェイミー・エイクは「子供たちと過ごす時間を増やしたい」という希望を持っていた。家事などに追われ、子供と1対1で向き合える時間がほとんどなかったのだ。

 著者が提案したのは、朝の過ごし方を変えることだ。子供より早く起きて用事を済ませれば、その後に時間が取れる。早起きが苦手だというエイクには「起きたら楽しいことがある状態」にするために、人生でやりたいことリスト100を作ってもらった。

 エイクは子供と一緒にできる冒険の計画を立てた。博物館に行くようなお出かけの計画から、ファーマーズ・マーケットで色違いの野菜をすべて買うといったような、遊び心のある計画まで。この作戦は成功し、彼女は朝の時間を活用して子供とゆっくり過ごせるようになった。