実践編〜解説記事をおともに、いざ実践へ

 さて、導入実践編である。深掘りするほど利便性が無限に増すマウスジェスチャーだが、こちとら初心者のため、最初から欲張るのは危険である。欲張るにはもう一段階理解を深める必要があり、いきなりそこを目指すと「マウスジェスチャーってやっぱり難解だし面倒だからやめた」となりかねない。そこで当面はマウスジェスチャーによって、基本的な操作の習得を目指したい。

 マウスジェスチャーにはソフトのインストールが必要となる。ソフトも無数にあるが、現今は大別すると、「ブラウザについている拡張機能」と「それ以外」の2種に分けられそうだ。

 前者の方が導入は楽そうであり、WEBサイトを見たりする利便性に絞るならおそらくこれで十分である。

 しかし、後者はサイト閲覧にとどまらず、ものによってはアプリごとにマウスジェスチャーを設定できるらしい。仕事や作業の効率化をはかるなら、こちらを突き詰めた方が将来的にはよさそうである。

 今回筆者は、マウスジェスチャー初心者としてGoogle Chromeのマウスジェスチャー用拡張機能、その中でも有名らしい「CrxMouse」というのを導入してみたい。

 いよいよインストールが済み、あとは操作を習得していくだけだ。CrxMouseの設定画面でジェスチャーを編集できるらしいので開いてみると、デフォルトですでに15個のマウスジェスチャーが表示されている。例えば、こんな感じである。

ジェスチャー:← ……戻る
ジェスチャー:→ ……転送する(※進む、の意)

 右クリックしたまま、矢印の方向にマウスを少し動かし、右クリックを離す。これでマウスジェスチャーが達成される。

 試しにやってみると、拍子抜けするほどあっけなく成功してしまった。記事的にはまったく盛り上がりどころがなく、ゴールまでワープしたマラソンのごとき味気なさだが、事実なので仕方がない。たしかに効率よく作業できそうで、筆者は興奮して、マウスジェスチャーによってブラウザのページで無駄に戻ったり進んだりをしばらく繰り返した。