ホンダの三部敏宏社長が就任してから1年。4月12日、満を持して電動化戦略を発表した。その中身は電動化・ソフトウエア領域などに研究開発費8兆円を投じるという野心的なものだ。ホンダの電動化戦略の全貌を解剖する。(ダイヤモンド編集部副編集長 浅島亮子)
ホンダ「電動化戦略」の全貌
EV目標と投資規模ではトヨタに匹敵
ホンダの三部敏宏社長が就任したのは昨年4月のこと。直後の会見では、「2040年に販売される新車全てを電気自動車(EV)と燃料電池車(燃料が水素。FCV)に転換する」と脱ガソリン車宣言をし、華々しくデビュー戦を飾った。
その先制攻撃から1年。昨年末以降、トヨタ自動車や日産自動車が矢継ぎ早に電動化・電池戦略の具体策を公表していたことから、業界ではホンダの一挙手一投足に注目が集まっていた。
それでは、実際にはホンダの電動化電略の全貌はどのようなものだったのか。次ページ以降では、トヨタや日産と比較したホンダの電動化戦略の「特徴」を示すと共に、ホンダ四輪事業が抱える根本的な課題に迫った。