午後10時の日本経済#6Photo:JIJI

2021年9月下旬に3万円を割り込んで以降、日経平均株価は3万円を回復していない。強気派のストラテジストは米国の金融引き締めや、ウクライナ危機の長期化の公算など懸念材料を消化して23年3月に向け3万円を超えていくとみる。特集『午後10時の日本経済 激変!為替・株価・物価』(全8回)の#6では、3万円超えのシナリオを点検する。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

PER、PBRで見て現在の
株価水準に割高感はない

 日経平均株価は2万7000円前後で推移している。2021年9月中旬に付けた3万0500円から約1割低い水準だ。

 下げてはいるものの、株価を形成する材料である企業業績は22年度も増益となりそうだ。

 今回、アンケートで株価の予測を聞いたストラテジストには、22年度の企業業績についても尋ねたが、回答のあった6人の答えは、対象範囲の違いはあるがいずれも増益だった。

 株価の水準が下落したこともあり、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)も低くなった。現在、日経平均株価ベースの予想PERは13倍台、PBRは1.2倍台と、コロナ前の水準と比べて割高感はないレベルにある。

 株価に影響するもう一つの主要因である金利は、日本に限って言えば、金融緩和を継続する姿勢を日本銀行が鮮明にしていることもあり、今後も当面は低位で推移するだろう。

 となれば、金利、業績面からは日本株が大きく下げる材料は乏しく、ここから企業業績がさらに拡大する兆しなどが見えてくれば、株価が上昇に向かう公算は十分にある。

 本特集#5『日本株「年度内の3万円復帰はない」と読む弱気派ストラテジスト2人の根拠』では、株価アンケート回答者8人のうち23年3月末の日経平均株価の予想値が低い方の4人の回答を掲載したが、今回は高い方の4人の回答を次ページで掲載する。

 いわば強気派の4人の回答を見ると、いずれも23年3月末にかけて3万円を超えていくと予想している。米国の急速な利上げや、ウクライナ危機の長期化など懸念材料を消化して上昇するとみている。その株価復活シナリオを点検していく。