日米テンバガー投資術#11Photo:jayk7/gettyimages

株式市場の割安セクターの代表格に「自動車」「金融」「総合商社」がある。だが、これらの業種の中には、資源高、円安、金利高という大きな追い風を受けて、業績上振れや増配継続を狙える企業も目立つ。特集『今こそチャンス!日米テンバガー投資術』(全16回)の#11では、ただの割安にとどまらない、来期以降も成長を見込める割安グロース株を探した。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

割安&高配当で下値も堅い
隠れグロース株に注目

 バリュー株優位――。

 昨年秋以降、株価が安値圏に放置されていたバリュー(割安)株が買われる一方で、金利上昇によりグロース(成長)株が売られている。では、今後もバリュー株を買えばいいのか。

 これは必ずしも正しいとは限らない。なぜなら、業績が伸びていないバリュー株の場合、「割安の水準訂正が終われば、さらなる株価の上昇を期待しにくい」(経済ジャーナリストの和島英樹氏)からである。

 とはいえ、ウクライナ危機や米国の金利上昇、国内でもインフレ懸念がある中で、グロース株を今から買うのは怖いという人もいるだろう。そんな個人投資家に注目してほしいのが、「業績の上振れ」が期待でき、さらに「株価が割安に放置されている」セクターである。

 とりわけ、長年にわたり株価が割安に放置されてきた「自動車」「金融」「総合商社」は構造改革が進み、足元では資源高、金利高、供給制約の解消という大きな追い風を受けている。今後2~3年は割安&高配当な隠れ成長株として注目される可能性が高い。

 次ページでは三大隠れグロース業種の強みと注目企業12社を紹介。ぜひチェックしてほしい。