リサーチ調査会社のAxiosによると、CNN+は立ち上げから2週間余りで約15万件の加入を獲得していたという。当初の計画では、コンテンツ制作と人材獲得に数億円を注ぎ、3年目で黒字化を達成、グローバル展開も見込んでいた。

 だが、ワーナーメディアとディスカバリーの合併統合が完了した直後、CNN+の営業停止が発表された。ワーナーメディアとディスカバリーの合併統合が影響したといえるのは、その背景にある。親会社との関係性の変化だ。設立予定の新会社ワーナー・ブラザース・ディスカバリーはディスカバリーのCEOであるデビッド・ザスラブが率いることが発表され、AT&Tから7人が経営陣に加わる予定もあるが、ディスカバリーからザスラブを含む6人が初期メンバーに入る。つまり、ディスカバリーの経営層の意向も強く反映されるということだ。

 ワーナーメディアとディスカバリーの合併構想が持ち上がった時点で両社が示していたのは、それぞれ主力のSVODサービスであるHBO MaxとDiscovery+を統合する計画のみ。この他のサービスについては一切言及されていなかった。