生前贈与#6Photo:ADragan1/gettyimages

生前贈与や相続対策は節税効果があるとはいえ、実際に親子で話し合うまでのハードルは高い。いったいどんな家庭が生前贈与に向いているのか。どんな家庭はやめた方がいいのか。特集『生前贈与 節税チャンスは今のうち!?』(全7回)の#6では、生前贈与に「向く家・向かない家」の三つの条件を探った。(ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)

「週刊ダイヤモンド」2022年4月30日・5月7日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

その贈与はちょっと待った!?
生前贈与「向く家」「向かない家」3つの条件

 親と子で話し合う場合、生前贈与と相続のどちらが話題にしやすいのか。

 実はこの問いには、多くの家庭に共通する“正解”がある。それは生前贈与だ。

 というのも、相続は親が亡くなったときのことがテーマであるのに対し、生前贈与は贈与から3年間は親が生きていてくれないと、メリットが小さいからだ(子への贈与の場合)。

 誰しも自らの「死」を意識させられる話題は嫌なもの。相続対策よりも、親の「長生き」を願う生前贈与の方が話しやすいのだ。

 とはいえ、生前贈与そのものを好まない人もまだまだ存在する。

 税理士法人レガシィの天野隆会長によれば、実際に生前贈与を行っている家庭には、三つの特徴があるという。いったいどんな家庭が生前贈与に向いているのか。