絶対安心!老後の住まい 有料老人ホームランキング#1Photo:RUNSTUDIO/gettyimages
「週刊ダイヤモンド」2022年4月30日・5月7日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

老後資金にかなりの余裕があれば、老人ホームに早めに入るという選択肢もあるだろう。特集『絶対安心!老後の住まい』(全9回)の#1では、1都3県で、まだ介護が必要ない高齢者を対象にした有料老人ホームをランキング形式で紹介する。(ダイヤモンド編集部)

高級有料老人ホームを
四つの指標でランキング

 金銭的な余裕があるなら、老後の元気なうちに早めに老人ホームに入るという選択もあるだろう。では、どんなホームがあるのか。1都3県のエリアで、身の回りのことは自分でできる自立者を受け入れている介護付き有料老人ホームを、ランキング形式でお届けする。

 対象のホームでも、ホームページ上で費用などの情報開示が不十分なホーム、居室面積が狭く、実際の入居者は要介護者が大半といったホームは除外した。

 自立型のホームは、建物や設備などのハード面に加え、食事の質、ホームの雰囲気や職員の接遇といったソフト面での評価が重要である。そうした評価は、実際に自分の目で判断するしかない。ここでは、入居率や看護・介護の体制など4つの指標で評価してみた。

 入居率はそのホームの立地や提供するサービスが費用に対し妥当なものか、利用者が下した総合判断だ。ホームの経営にも大きく影響するので、低い入居率がずっと続いている場合は要注意だ。

 また、終の棲家として自立型ホームに期待するなら、看護や介護の体制も無視できない。

 ランキング表には、看護や介護の体制が整い、経験のあるベテラン職員がそろっていて、結果的に入居率が高いホームが上位に名を連ねている。

 自立型のホームは入居年数が10年を超える。その間の費用はどのくらいになるのかも算出してみた。入居一時金は最安値もしくは最多価格帯、月額利用料は基本料金のみで計算しているので、実際よりも少なめに算出されているホームが多い。

 有料老人ホームの料金プランは多様になった。居室のタイプや広さだけでなく、最近は年代別に入居金の設定を変えるホームが増えている。当然のことながら、入居時の年齢が高くなるほど、余命が減るので安くなる。中には、69歳から85歳まで1歳刻みで料金を変えているホームもあった。

 年代で料金設定を変えているのは、東京都のランキング上位ではライフニクス高井戸(東急不動産グループ)やサンビナス立川(明治安田生命グループ)、ほかには長谷工グループが首都圏で展開するライフ&シニアハウス、センチュリーシティなどがある。

 費用の面だけで言えば、年齢で差があるホームにはできるだけ遅く入居した方が得、前述のサクラビア成城のように年齢による違いがないホームには早く入った方が得ということになる。

 自立者向けの高級老人ホームには、都心の立地で高級ホテルのようなロビーラウンジにしゃれたレストランを備え、プールやフィットネスルームなどの健康施設も充実しているホームがある。入居金は高い居室なら1億円を超えるが、日当たりが悪かったり、狭かったりすると2000万円台からある。

 入居金に年齢による差がないなら、比較的安い居室に早めに入って共用施設を使い倒すというのも有意義な生き方かもしれない。

 次ページでは、東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県それぞれで、自立型の高級有料老人ホームをランキング化した。ダイヤモンド編集部が独自に作成した1都3県のベスト72ホームを初公開する。