「自分が稼いで妻を養う」から、妻のパート代は家計に含めない

 以前相談に来た会社員のUさん(33)は、亭主関白というか、大黒柱としての意識が高いようで、家庭のかじは自分が取るといったタイプの方でした。ご家族はパートで働く妻(29)のみ。夫婦の貯金を増やして、近いうちに子どもも欲しいし、住宅購入も目指したいと希望されています。

 Uさんの毎月の手取り収入は約24万円。妻のパート代は月に7万円ほど入るそうですが、「自分が妻を養いたい」と考えているため、その収入は家計に入れていないそうです。つまり、生活はUさんの収入だけでやりくりし、妻の収入は妻が自由にしています。毎月何にいくら使い、どのくらい貯めているのかなどは、全く把握していません。このような状況で、Uさんは妻の収入を含めず、今のままで何とか貯金を増やしたいと希望しています。

 家計状況を見ると、毎月なんとか黒字に収まっているようです。Uさんの収入約24万円のうち、生活費は約23万円。残る1万円は、つみたてNISAに5000円、貯金に5000円を充て、積み立てています。貯金額はUさんの独身時代の貯金も合わせ、約180万円です。

 最低限の生活防衛資金はある状況ですが、近いうちに出産まで考えているのなら、その費用は生活防衛資金と別に貯めておきたいもの。妊娠中は検診費用の補助がありますし、出産時には健康保険から出産一時金も支給されます。それで足りない金額は、貯めておかなければなりません。子どもが増えると今よりも生活費が増えてしまう可能性もありますから、それに備えておくことも必要です。