マニュライフ社内に「節税文化」が
どれくらい浸透していたのか?
この金融庁検査も大詰めを迎え、役所の事務年度が終わる6月末までには終了するとみられる。その後、マニュライフは検査のために止まっている人事異動を行い、大胆なリストラ策を検討しているもようだ。だが、すでにマニュライフを見限る社員の大量退職が始まっているのが実態だ。
マニュライフ社内に「節税文化」がどれくらい浸透していたのか――。
「名義変更による節税を目的とした保険募集」をいつから知っていたのか、どのように評価しているのか、防止するための取り組みをどうすべきか。
こうした「企業文化」を調べるための手法が、全社員に対するアンケートなのだ。要は、“節税文化”がマニュライフの末端まで浸透しているかどうかを調べるためだ。
他に金融庁がアンケートを行ったのは、手ひどい乗り換え募集などが常態化していたかんぽ生命保険。そして、高齢かつ成績優秀な営業職員が、長年にわたり約19億円に上る金銭詐取事件を起こしていた第一生命保険だ。
両社共に企業文化に問題があり、世間を大きく騒がせた事案である。