私がカメラ目線をしていないと相手の目線も定まらず、話に集中しているかどうかわかりません。でもカメラ目線にすると、相手も画面の中の私と目を合わせるので目線が定まり、私の話に集中してくれているのがよくわかります。
カメラ目線がいかに重要か?
それがよくわかるのが、テレビ番組収録の際の“カンペ”です。
「カンペ」を使えば
相手に目線を向けた営業トークも
カンペは、司会者や出演者のために、次のセリフなどを指示するカンニングペーパーのことですが、テレビ番組の収録では、カメラのレンズのすぐ真上か真下にモニターがあって、そこにカンペを表示させるようになっています。
これだとアナウンサーは、カンペの出ているモニターを視界に入れて読みながらも、カメラ目線をキープでき、視聴者に語りかけているように見えるからです。
もし、アナウンサーがずっと机の上の原稿を見てうつむいたまま話しているとしたら、視聴者からはどう見えるでしょうか?
「よい週末をお迎えください」という簡単な一言でも、下を向いたままだと、心がこもっていなくて、ただ原稿を読んでいるだけ、と映ってしまいます。
もちろん、原稿を見ていけないわけではありませんが、カメラ目線で、にっこりと笑って「よい週末を……」と言えば、視聴者は、「私に語りかけてくれている」という気になります。
同様に、あなたもオンライン会議などで机上の資料ばかり見ていたら、相手にはうつむいている姿が映り、声もくぐもるので、暗く自信のない人、仕事があまりできそうにない人、という印象を持たれてしまうこともあります。
ビジネスでは、ここぞというときは、カメラ目線を使ってみてください。
私は新人の営業マンには、オンラインでお客様と商談をする際、トークスクリプト(お客様に話す内容や説明する順番を書いた台本)をカメラのギリギリすぐ横に立てかけ、なるべくカメラ目線で話すよう指導しています。
カメラのすぐ横なら目線がずれないので、相手に目線を向けたまま、自然に商談を進めることができます。
慣れない新人営業マンでも、ベテランのような営業トークをすることができます。