「将来が不安だ」「副業に興味がある」「もっとお金がほしい」という人にぜひ読んでもらいたいのが『ブログで5億円稼いだ方法』だ。最初の3年間は収益0円だったものの、ブログで5億円以上を稼いだきぐち氏の「ブログで稼ぐための超重要ポイント」をまとめた書籍だ。
最高年収は1億3400万円。そして今は過去記事だけで月収300万円を維持しているきぐち氏。週に数時間の副業で月に数万円の副収入がほしい人も、ブログ収益だけでFIREしたい人も、最速ルートで目標達成できるノウハウとはどういうものなのか? 本書の発売を記念し、特別インタビューを実施。ブログで5億円稼ぐための文章術について聞いた。(取材・構成/樺山美夏)
文章術の極意は「客観視」
――本書の「最強のブログ文章術」や「有益コンテンツの作り方」は、ブログをやっていない私でも勉強になりました。具体的なアドバイスやルールは本に書いてありますが、ブログ作成のスキルを磨く上でもっとも重要なことはなんでしょうか?
きぐち:一番大切なのは、あるジャンルに特化したブログを書くことです。その上で、「自分が書いた文章を客観視できるか」もとても大切です。
――客観視とはどういうことでしょうか?
きぐち:自分が書いた文章はどうしても甘く見てしまいます。たとえば、見出しの下に数十行も長い文章が続いて、「ああ、読むのがめんどくさい」と思われるような記事になっていても、自分では意外と気づけません。
僕も最初は失敗の連続だったからよくわかるんですけど、書いてある内容が読者のためになってなくて、ただの宣伝が羅列しているだけ、みたいなものも多いです。でも本人はなかなか気がつけないものです。どうしても自分のブログは甘く見がちなので、客観視できなくなります。
――自分の文章を客観視できない人が、ブログの悪いところを自覚するための方法はありますか?
自分で自分の文章をチェックする方法
きぐち:その人のブログジャンルで、検索上位に上がってくるブログと徹底的に比較することです。自分のブログと上位ブログのタブを、2つ同時に開いて、パソコン画面に並べて見比べるとわかりやすいです。
まず、上から順に見ていって、アイキャッチ画像のクオリティはどれほど違うか? タイトルや見出しは読者が読みたくなるか? 文章は2~3行ずつ段落をわけて読みやすいレイアウトになっているか? など、上位ブログとの違いを洗い出していくのです。
デザイン、構成、行動につなげる文章の書き方など、細かいチェックポイントはたくさんあります。でも、それができているかどうかは、他と見比べて1つ1つ確認しないと気づかないんですよね。だから食べ比べするようなつもりで、上位ブログと違う自分のブログの悪い点をメモしていくことをオススメします。あと、写経もオススメです。上位ブログを書き写して体で覚えていくのは、一番効果的ですね。
自分のためではなく、読者のために書いているか?
――「ブログを収益化できない原因」が他にあれば、教えていただけますか?
きぐち:ブログには、「自分が書きたいことを自由に書くブログ」と、「収益化が目的のブログ」の2つがあります。前者だったら好きなように書いていいと思います。でも、後者になると決めたからには、やはりマネタイズの動線づくりを徹底的に考えないといけないんですね。
具体的には、ページの離脱者を減らす工夫をするとか、成約につながるようにブログを設計するとか、1つ1つ問題を発見して解決していきます。そうやって戦略的に考えることが2つ目のポイントなのですが、ブログ収益が伸びない人はここができていません。
あとは、「読者のために書いているか?」も大事ですね。収益化が目的であっても、収益のことばかり考えて作られたブログはGoogleに評価されませんし、読者も離れていきます。「成約への誘導が見え見えの記事」や「当たり前のことしか書いていない適当な記事」は購読率が悪くてシェアもされないので、検索順位はどんどん落ちていきます。
僕も最初の3年間は、こうした失敗で負のスパイラルに陥ってまったく収益が増えませんでした。そのあと「誰かの役に立つ記事」を書きはじめてから、収益が伸びるようになったんですね。
――ジャンル選びも重要だと思いますが、もしも、きぐちさんが今から新しいブログをはじめるとしたら、どんなジャンルを選ぶでしょうか?
きぐち:広告主が多くて、長期的に稼ぎやすくて、流行も関係なくずっと残る定番のジャンルを選びます。そういうジャンルは競合も多いので、焦らずに長期的な視点で収益化を狙うと思います。
たとえば、恋愛のノウハウとか発信してマッチングアプリのインストール案件につなげるブログとかいいかもしれません。自分が興味を持てるジャンル選びも大事です。ただ、恋愛はTwitterとかで炎上しやすいジャンルではあるので、メンタル的な覚悟は必要でしょうね。あとは、引っ越しの見積もりとか、英会話スクールのジャンルも面白そうです。
「ビッグ・ミドル・スモール」のキーワードを攻略する
――ブログ初心者だと、競合が多すぎるジャンルは腰が引けてしまうかもしれません。本に書いてあるように、「メジャージャンル」でも「マイナーキーワード」を狙うと効果的なのでしょうか?
きぐち:そうですね。今まで1000記事以上書いてきて痛感しているのは、どんなジャンルでも検索されているキーワードを狙わないと無駄な記事になってしまうことです。逆に、検索ボリュームが大きいビッグキーワードから狙う初心者もいますが、人気ジャンルで後発の人がそういうことをしても上位には上がれません。
Googleはそのあたりが厳しくて、初心者が検索ボリュームの大きいキーワードだらけの記事をぱっと書いても、いきなり上位にあがることはありません。検索トップに上がってくる記事は、今までの実績がある発信元で、クオリティが高い記事を載せているサイトだけです。Googleはそこがすごく信頼できるんですね。
ですから、もし今からメジャージャンルでブログをはじめるのであれば、ビッグキーワードだけでなく、検索数が少ないスモールキーワードをメインで狙った方がいいです。そのほうが、ビッグワードだけで勝負するよりも、最終的にはアクセスが増えていくでしょう。
――それぞれのキーワードの組み合わせ方で、具体例をあげていただいてもいいですか?
きぐち:たとえば、「副業」はビッグキーワードなので、「クラウドワークス ランサーズ ライター 比較」といった4語のキーワードを狙ったり、「Shinobiライティング」のようなマイナーなクラウドソーシングのキーワードを狙ったりします。
そして、記事内でライター向けのクラウドソーシングをいろんな角度から比較します。その結果をふまえて、「やっぱり募集案件が断トツに多いクラウドワークスのほうがいいですね」といった流れでまとめて成約につなげていくイメージです。これが、クラウドワークスとランサーズだけの比較だと、仮に5000人が検索しても、初心者のブログはほとんど読まれません。
でも、「Shinobiライティング」などのマイナーサービスを狙えば、そのスモールキーワードで10人検索する人がいれば10人とも来てくれる可能性が高いです。ブログ初心者の場合、そうやって小さいところで勝っていき、全体のアクセス数を増やしていく戦い方がいいでしょう。ぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。
【大好評連載】
第1回 5億円ブロガーが語る「人生を変えた1000円」
第2回 5億円ブロガーが「ブログはオワコン」を全力で否定します
第3回 「会社を辞めずにブログで稼ぐ」ための超重要な心がまえ
第4回 年収3000万円のマインドセット、お金を稼ぐ人が絶対やらないこと
第5回 「やる気に頼らず、しくみでまわす」ブログで5億円稼いだ方法
18年目ブロガー、「副業クエスト100」管理人
高校卒業後、定職につかず、30以上の副業を実践するもすべて失敗。コンビニのアルバイトで生活費を稼ぎつつ、「副業」をテーマにブログを始める。記事数が100を超えるも、最初の3年間は収益ゼロ。一念発起し、ブログ運用の勉強を始める。裏ワザや近道を探すことをやめ、徹底的なSEO対策とブログの改善により、5年目にして月収10万円を達成する。
そこからは順調に収益を伸ばし続け、2010年には年収1000万円突破。そして2014年には累計収益1億円、2020年には累計収益5億円を突破する。しかし、常に順風満帆だったわけではなく、Googleのアルゴリズムアップデートにより、何度も収益が激減しており、そのたびにブログの刷新(ブログデザインの変更、時代に合わなくなった記事の書き直し・削除etc)を行い、高収益を維持し続けている。基本を超徹底する王道のブログ運営は、他のブロガーからも一目置かれ、称賛を浴びる。NHK、Yahoo!、日経BPなど、各種メディアでも紹介実績あり。ブログ収益の一部を10年以上寄付し続けている。
副業クエスト100 https://kanemotilevel.com/
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