米国はロシア経済を対象とした制裁措置の実効性確保に向けた取り組みを強化している。制裁の抜け穴封じや、抜け道を提供する個人・企業の取り締まりを進めるほか、中国やインドなどには制裁の効果が上がるよう協力を求める考えだ。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、米国は大規模な経済制裁を科した。現在は制裁の第2段階にあると米政権当局者らは認識しており、欧州はロシアから大量の石油と天然ガスを購入を続けているものの、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が戦争遂行のために頼っている収入や輸入の手段を断つことを目標に据える。米国はロシアの外貨確保を支える外国銀行や暗号資産(仮想通貨)プラットフォームを標的とみている。さらに、制裁対象となっているオリガルヒ(新興財閥)の銀行口座や事業資産の差し押さえ、ロシアへの輸出規制違反が発覚した外国企業の処罰なども進める。中国やインドなど、西側の経済制裁に同調しない国に対しては、ロシア向けの資金や輸出を抑制するよう促す。
米、対ロ制裁の抜け穴封じを強化 中印に協力要請へ
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