ひとり終活大全#21Photo:Halfpoint/gettyimages

おひとりさまの中には、DVなどで配偶者と別居しているケースもあるだろう。DV夫に遺産を絶対に相続させたくない!こんな場合にはどうすればいいのか。実は「生前廃除」という方法がある。特集『ひとり終活大全』(全24回)の#21は、生前廃除のやり方とポイントを解説する。(ダイヤモンド編集部)

「週刊ダイヤモンド」2022年7月16日・23日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

遺留分を請求できる別居中のDV夫に
遺産を相続させない「生前廃除」

 DVに悩まされてきた夫に、私の遺産を相続させたくない――。

 おひとりさまの中には、DVから逃れるために配偶者と別居しているけれど、離婚が成立していないケースもあるだろう。

 子供や親がおらず、相続人が配偶者のみだった場合、遺言書を残さずに他界すると遺産は全て配偶者のものになってしまう。

DVに怯える女性のイラストIllustration by Saekichi Kojima

 遺言書で遺産をDV夫に相続させたくないと記したとしても、相続人には最低限相続できる遺留分という権利がある。配偶者が遺留分を請求すれば、遺産の一部を確実に相続することができてしまう。

 苦しめられた人に私の遺産が渡るなんて、と憤りを感じるかもしれない。実はこうした事態を避ける方法がある。それが「生前廃除」だ。

 次ページでは、別居中のDV夫など遺産を渡したくない人への相続を避ける生前廃除のやり方とポイントについて解説する。